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優先座席

月曜日、息子が学校から持って帰ったのは、「優先座席」のシール。バスや電車のシートに貼るような大きなシールである。しかも11枚も。

なんでも部活の1学年上に、ものすごく無口な先輩がいて、鉄道が好きらしい、とは聞いたけど、ほんとに無口な先輩なので、あんまりよくわからない、その先輩が、

息子にくれたのだそうである。

あ、どうもという間もなく、先輩は黙ったまま行ってしまったので、なぜ先輩が、こんなものをたくさん持っているのか、なぜぼくにくれたのか、

謎、らしい。

今度会ったら、確認するように言ったけど。

その部活、コミュニケーションの難しそうなのが溜まってるような気がする。

でも、それぞれ勝手に過ごしていていいみたいで、穏やかっぽい。

コミュ障、と自分のことをそう自覚している息子だが、思えばこの子は、小学校の低学年の頃から、いろんなタイプのコミュ障とつきあってきているなあと、気づく。もしかしたら、意外と豊かな人間関係かもしれない。コミュ障が強みになる、ということもあるのかもしれない、と思えてもくるこの頃。

火曜日。参観日。1月に職場訪問をした、その発表会。グループごとに違う職場を訪問したらしく、内容も多彩で、私なんかは、はじめて知ることもたくさんあって、勉強になったし、面白かった。

息子もしっかりやっていて、感心した。もしかしたら、案外しっかり大人になってゆくのかも、と希望を感じるほど。

しっかり猫をかぶっていたのだ。ただの猫ではない、立派な猫をかぶっていた。

それで家に戻ったらよ、毎日毎日そうなんだけど、ほら着替えて、ほら手を洗って、ほらごはん食べて、ほら宿題して、ほらお風呂に入って、って、ひとつひとつ追い立てないと、何にもすすまない、途中で、ぼうっと時刻表めくったり、どっか違うところへ行ってしまって日常がこなせない。しかも最近、口ごたえまでする。

寝不足にならないような時間に布団に入ってもらうために、なんというか、全力を尽くさないといけない感じなのだ。

昼間の猫はどこにもいない……。とっても立派な猫だったのに。